ロスフラワーに新たな循環を!フラワーサイクリスト 河島春佳さん

 

年間621万トン廃棄されている食料(*1)や、約20億着も捨てられている衣料(*2)…。こういった大量廃棄問題は、衣食だけでなく「花」の産業でも起こっています。今回は、「ロスフラワー」を使ってドライフラワー作家として活躍されている河島春佳さんを取材しました。

 

 

河島さん:元々ものづくりが好きで、大学時代は東京家政大学服飾美術学科に通い、服を作っていた経験もあります。

 

また、幼少期は長野で過ごしていたということもあり自然が好きで趣味は登山で、花も好きでした。社会人になっても「できるだけ花のある暮らしをしよう」と、毎週1本の花を買っていましたね。。

 

フラワーサイクリストとして活動をスタートしたきっかけは、3年ほど前に花屋で短期アルバイトをしていた時期があるのですが、12月25日のクリスマス後に大量の赤いバラが廃棄されているしてる現場に立ち合わせ、ショックを受けたことです。違和感もあって。まだまだ綺麗に咲いているのにも関わらず時期が過ぎるとゴミになる。そのネガティブな循環にモヤモヤしていました。

 

 

アトリエには素敵なドライフラワーがたくさん!

 

そこで、「なんとかしなければ」と、ロスになってしまう花を少しでも減らすため、生花店から廃棄直前の花を買い取ってドライフラワーにし、それを利用してアクセサリーや作品をつくったり、一般の方向けのクラフトワークショップを開催したりし始めました。人々に「これはただのお花ではなく、『もう少しで捨てられるところだった』お花なんだよ」というストーリーをきちんと見せたくて「ロスフラワー」という名前を付けることにしました。

 

フラワーサイクリストとして、本格的にロスフラワーの取り組みの仕事1本でやっていこうと決意したきっかけは、2018年の1月にクラウドファンディングで寄付を募り、パリに花修行をしたことです。そこでは、自分のスキルを磨くために現地の講師から、フラワーアレンジメントの基礎から、色彩感覚を磨いたり、花の扱い方やアレンジメントについて学んだり、飛び込み営業でワークショップを開催したり、と盛りだくさんの3週間でした。

 

 

ロスフラワーを使ったアクセサリー製作も。

 

昨年の11月からは「フラワーサイクルアンバサダー」という取り組みを始め、ロスフラワーのコンセプトに共感してくださるフラワーサイクリストの仲間を増やしています。70名以上の応募から選ばれた25名のメンバー(近日第二期メンバー募集予定)の中には、ドライフラワーを用いたハンドメイド作家、サステナブルなアクセサリー作家、エシカルに興味関心がある方や、生花や農協に実際に働かれている方など、幅広い年代の方が活動してくれています。 

 

現在は、SNSでの発信、お花の回収依頼や各自活動の告知など情報交換をしたり、認定マーク作成やRINでの1日店長・ワークショップアシスタントといった活動が中心ですが、今後は47都道府県にアンバサダーがいて、各地方でロスフラワーを活用した取り組みを展開していきたいと考えています。

 

先日「RIN」という会社を設立したこともあり、そういったアンバサダーの取り組みを続けるだけでなく、ロスフラワー市場調査を行ったり、ロスが出てしまう花屋さんと個人を繋げるプラットフォームを作っていきたいと考えています。



また、3/17 (火) から4/8 (水) に、ルミネ北千住にて「LOSS FLOWER POPUP SHOP」を開催しています。ルミネ全体の装飾やロスフラワーの展示もしており、実際にロスフラワーを使用したグッズやヴィンテージアイテムを揃えているので、興味がある方はぜひお越しください!



河島さんについてもっと知りたい方は、こちらのYouTubeをチェック!

【Fresh Faces #238】河島春佳(フラワーサイクリスト / Fun Fun Flower 代表)

 

【河島春佳さん】

フラワーサイクリスト。廃棄直前の花を回収し、美しいドライフラワー作品へと仕上げるクリエイター。東京家政大学服飾美術学科卒業。生花店で働く中で廃棄になる花の多さにショックをうけたことから、独学でドライフラワーづくりを学び、フラワーサイクリストとしての活動を始める。2018年にはクラウドファンディングにて資金を募り、パリでの花留学を実現、現地でのワークショップ開催を成功させる2019年12月3日株式会社RIN を立ち上げ、全国のロスフラワーを回収すべく活動の幅を広げている。

Instagaram:https://www.instagram.com/haruka.kawashima/



【RIN】

株式会社RIN

事業内容:

廃棄される花(ロスフラワー)の回収

ロスフラワーを用いた空間装飾・プロデュース・一坪花屋

サスティナブルなプロモーション事業

SDSsを踏まえた「花育」

HP:http://harukakawashima.com/wp/

LINE@:http://nav.cx/ftrrpMJ



<参考>

*1:Ridilover Joiurnal「【フードロス】年間621万トンの真実

*2:HUFFPOST「衣料品は年間約20億着捨てられている

投稿者プロフィール

MARI KOZAWA
MARI KOZAWA
一般社団法人TSUNAGU理事。ウェブメディア「FLAT. 」ディレクター。2018年エシカルファッションブランドTSUNAGUにジョイン。ビジネスモデル設計や生産者と消費者のコミュニケーションづくりを通して、ファッションの透明性を発信。その他、企業や団体とともにプロジェクトを企画・運営。

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