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【インタビュー】デザイナーマリエがリベラルでライクマインドな世界を作るために若者に伝えたいこと

 

3月10日に行われた国際女性デーを記念するイベントであるMIMOSA FESTA 2019でのトークショーの後に、FLAT.編集部がマリエさんをインタビューさせて頂きました!

モデル・タレントとして活躍した後にニューヨーク留学をし、帰国後自身のブランドPASCAL MARIE DESMARAIS (パスカル・マリエ・デマレ)を立ち上げたマリエさん。

トークショーでは、「リベラルでライクマインド(同じ志を持った)な社会を作っていきたい。」と、女性の活躍やエシカルなものづくりが当たり前な社会への思いを熱く語りました。

FLAT.編集部は、そんなマリエさんに男女平等とエシカル消費の2つの視点から、より素敵な未来を築くために若者は何をする事が大切かということをお聞きしてきました。

 

 

現代の若い日本人女性は自分が縛られていることに気づいていない

 

FLAT.:先程のトークショー素晴らしかったです!日本でも男女関係なく一人一人が人間として活躍し評価される世の中になって欲しいと仰っていたのが印象的で、その通りだと共感しました。

マリエさんは、まだまだ女性が男性に比べて働きづらい、認められにくい社会である日本がそのような社会になるには、私たち若者はどういうことができると思いますか?

 

マリエ:現代の多くの日本人女性は、自分が社会の中で活躍しにくい立場にいるということに気付いてないと思う。

私もその一人で、日本で育って海外に行ったり色んな経験をして、女性だからというだけで悔しい思いをしたり、日本とは違うもっと男女が公平な見方もあることを知ったりしたからこそ、改めて気づいたけども、意外と自分の行動が縛られてるってことに気付いてない若い人も多いのかなと思う。

 

FLAT.:確かに、それが当たり前の中で育っていくと、色んなことが女性の行動や活躍を制限することに繋がっているということがわからないですよね。外から見て初めて気付くことや、海外から学ぶことはとても多いと思います。

 

マリエ:今海外でムーブメントとして国際女性デーやウーマンズマーチがインスタグラムとかでよく見られるけれど、女性もこうやって認められていいんだってちょっと気づくとわくわくするじゃないですか。

ただ、海外の女性に対しての人権を求める運動と日本の女性の人権を認めるサポートの運動っていうのは根本的な問題がもしかしたら全く違うのかなと私は思っていて。

 

FLAT.:それぞれの国の辿ってきた歴史や文化、状況は違いますよね。

 

マリエ:だからその国はその国で自分たちの歴史を振り返りながら、自分たちに合った女性と男性の共存を求めなきゃいけないと思っているんですね。

サンプルとして海外からインフォメーションをたくさん吸収はするけど、一回自分たちの歴史を振り返って自分たちに合ったやり方ができていったら、次世代に続いていくんじゃないかなと思っています。

 

FLAT.:その通りですね。日本の女性像ってかわいいとか守ってあげたい、みたいなイメージがあって、それに近づきたいと思う女の子が多いですが、西洋だとかわいいというよりはセクシーや強い女性が評価されたりかっこいいと思われるとか、そういう文化の違いもありますしね。

 

 

自分に合った生き方を追求してほしい

 

マリエ:すごくこの問題は難しくて、なんで難しいかっていうと、私別に女性が家庭にいてもいいと思ってるんです。はたまた外でて仕事したって何してもいいと思っていて。

 

FLAT.:個人の幸せが大事ということですか?

 

マリエ:そうですね。例えば、女性はみんな外に出てバリバリ働く方がいいのかというと、一概にもそうではなく、家庭的で旦那様を家で待ってっていうのもいいと思っています。

家庭にいる私たちは何もできないって言ってるの?ってそういうわけではないんです。

自分が話す時に一番気を付けてるんだけど、そういう選択もリスペクトしているし、どっちも幸せに生きてるってこと自体がすごくリスペクトできることだと思うので、全部を認めてあげたいって思ってるんです。

 

だから、日本の若い女性には自分の好きなことを追求してほしい。好きなことが旦那さんのために家庭のことを全部してあげたいっていう人もいるし、今は子供に全てを捧げたいっていう人もいる。

最近ちょっと変だなと思うのは、そういった子供を抱えながらガンガン仕事もしてますっていう人の方が偉いみたいな、そうじゃないことも多くて、自分に合った生き方を追求するってことが私が伝えたいことだなと思います。

 

FLAT.:それこそがリベラルな社会ということですね。

 

マリエ:もちろん、もし実は子育てしながらもっと働きたいんだよねっていう人がいればどんどんして欲しいし、自分ができるアドバイスはしてあげたい。

 

FLAT.:なるほど、これをするのが正しくてこれは間違っているということはなく、それは自分が決めるべきだと。

日本の若者は、日本の社会にいることで自分で自分にリミットを作っているかもしれないということに気づいて、女性としての自分の可能性は無限であることを知る。

そしてその上で、自分にとって何が幸せなのか、どのような生き方がしたいのかを考え、追求していくことが大切なんですね。

それがこれからの女性の自由の幅を広げることに 繋がっていくのかもしれませんね。

 

エシカルは当たり前

 

FLAT.:ファッションという形で自分のやりたいことを突き進め、かっこいい女性の生き方を体現されているマリエさんに、もうひとつご質問です。

マリエさんのブランドはこだわってものづくりをしていった結果、当たり前にエシカルなものづくりになっていった、とお聞きしました。

そして先ほどのトークショーでも、マリエさんのそのようなものづくりのストーリーを聞いて商品を買ってくれるお客さんがとても多いと仰っていたように、ものづくりはエシカルであるべきだと思っている人は実は多いと思います。

若者がエシカルなものを広めていくために1人1人がどういうことを気を付けていくべきか、何か日常の中でどういう行動するべきか、何に気をつけるべきかということをお聞きしたいです。


織物工場から出た廃材をアップサイクルして作ったラグシリーズ「LEFT OVER」

 

マリエ:海外と日本が1番違うなと思うことは、海外では、1人1人の気づきから企業が変わっていったんですね。でも、日本は逆に海外の企業の動きに敏感な企業がCSR活動や商品・サービスなどに取り入れて一般に広がっていっているように感じます。

企業から提案されて、オーガニックが流行っているけどオーガニックっていったい何なの?エシカルって何なの?という風に消費者がこういうことなんだと知っていく。

ここから私はこの意識が日本ではぶわって一気に広まって当たり前になっていくんだろうなと思っているんです。それはすごく素晴らしいことです。

 

何が正しいか自分でジャッジできるようになる

 

マリエ:日本人1人1人がどういった行動をしたらよいかというのは、こういった世界や世間の動きより敏感になって色んな情報を取り入れながら、これは好き、これは嫌いとか、こういう人たちと一緒になりたい、こういう人たちとは距離を置きたいというように、自分で何が正しいか正しくないかをジャッジメントできるようになることだと思います。

 

自分でどれがいいものかっていうのをジャッジできるようになった時に初めて、これって無駄かなとか、この1枚のビニール袋って今日ちょっといらないかも、と繋がっていくんですね。

何も知らずに、環境に悪いからわりばしやめようとか、ストローやめようと言う前に、まず色んな情報を自分で収集して欲しいなと思う。

なんか、特に私がそうだったんですけど、人に何言われても何エシカルって?ってタイプだったんです。

 

FLAT.:わかります。人にただ「やりなさい」って言われても、やる気にならないですよね。

 

マリエ:そう、私が張本人で、マイ箸とか持ってるモデルちゃん見ると、意識高い!って言ってたくらいだから、エシカルに興味のない人の気持ちがすごくわかるんですね。

 

1番のきっかけはアート

 

私の場合、自分で色んな本読んだり色んな人のインタビュー聞いたり、色んなニュースペーパー読んだりしましたが、アートを好きになったことが1番のきっかけだったんです。色んなアーティストの色んなアートを、全てとは言わないけど見れるところまで見た。

アーティスト個人個人が考えるリベラリズムだったり、次の世代の生き方みたいなものが徐々に見えてきて、かっこいいなって思い始めた。

それで私もそういうかっこいい人間になりたいと思って色々調べたりして。そういうかっこいい人たちってたまにお肉抜く日を作ったりビニール袋をもらわなかったりしてたのね。

自分の好きなことや共感する考えを参考にして、自分で何が正しいかジャッジできるようになることが1番いいんじゃないかな。だってやめちゃうもん、人に言われたことだと!

 

FLAT.:習慣にならないですよね、自分の信念に基づいてやってることじゃないと。

 

マリエ:そうなの!そう!

なんでアートがきっかけだったかっていうと、私ニューヨークにいるときにアナスイさんにインタビューさせてもらったことがあって、私日本から来たんですって言ったらアナスイさんに、ニューヨークには世界で1番最低なものと世界で1番いいものどっちも共存しているから時間が許す限り全部見てみて、自分で何がいいのか、何が悪いのか好きなもの嫌いなもの、自分で選べるようになりなさいって言われたの。

 

FLAT.:なるほど、1つ見ただけじゃ文脈はわかりませんし、自分がこういうものが好き、嫌いということに気づきにくいです。

 

マリエ:ギャラリーなんて怖くていったこともなかったし、私なんかが行くようなところじゃないと思っていたけど、なんとなく昔から興味はあったし、向こうのギャラリーって結構タダで入れたりするから、次の日から行き始めて。

見たくもないものもあったし笑、なんだこれみたいなものもいっぱいあったけど、アートを見に行くのを止められなくなって、アーティストの自分に近い考え方をたくさん吸収することができた。

だから、自分が何か聞かれたときにはそういうことを伝えたいなと思っています。

 

FLAT.:留学して自身のファッションブランドまで立ち上げて活躍されるマリエさんだからこそ得られた気づきを、FLAT.を通して読者の皆さんに伝えることができてとても嬉しいです!

 

マリエさんの場合はアートだったけれど、自分の好きなものであればきっかけは何でもいい。

やはり自分の興味のあることを追求し、とにかくたくさんの物や情報に触れることで、共感するアイディアや解決したい問題がおのずと見えてくる。

その中で自分の答えを見つけ出していき、それを発信していく。

そんな若者が増えればどんどん世の中は、「リベラルでライクマインドな」世界に近づいていくのではないでしょうか。

 

マリエさん、お忙しい中本当にありがとうございました!

 

マリエ

1987年6月20日生まれ。東京都出身。 フランス系カナダ人の父と日本人の母とのハーフ。モデルとしての活動を10歳頃からスタートし、その後「ViVi」の専属モデルやTVでのタレント活動など、多方面で活躍。2011年9月に単身渡米し、 ファッション分野で著名な世界3大スクールのうち、NYにある名門「パーソンズ美術大学」へ留学。ファッションを専攻。数々のデザイナー達へのインタビューから影響を受け、アート・ファッション・カルチャーに深い関心を寄せるようなる。趣味は映画、音楽、ギャラリー巡り。J-WAVE「SEASONS」ナビゲーター(毎週土曜日12:00~15:00生放送)レギュラー出演中。現在は、自身で立ち上げたアパレルブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS」のデザイナーも務める。

 

ブランドHP https://www.pascalmariedesmarais.com/

インスタグラム https://www.instagram.com/pascalmariedesmarais_pmd/

 

小林ななこ by
1991年東京生まれ。子どもの頃から人権や貧困問題に関心があり、高校生の頃より人権系NPOで活動を始める。大学では染織を専攻。卒業後、ロンドンのChelsea College of Artsでテキスタイルデザインとサステイナブルデザインを学ぶ。クリエイティブな方法で、社会問題の解決や世界平和に貢献したい。

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